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2017年07月09日

大転換期。「業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点」を注視せよ

7月8日

実は数日前から某保険会社の経営者会議で海外に来ています。恐らく長きに渡って開催されてきた優績代理店を海外で表彰するのはこれが最後でしょう。過去から保険会社の経営陣と日本を代表するような代理店の経営陣が集い、現実を離れたところで業界の未来について語り合い、ここから業界を変革するような提携や業界団体の設立案が出てきたりもしました。そういう意味では単なる褒賞旅行ではないので、業界にとってはそれなりに価値ある会議体ではなかろうかと思うのですが、それも「顧客本位」ではないと言われれば仕方ありません。未曾有の大転換点にあるということを肝に銘じながら、最後の経営者会議は思い切り真の「顧客本位」とは何かをディスカッションして帰りたいと思います。

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ところで。

金融庁から「業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点」がホームページに公表されました。
http://www.fsa.go.jp/common/ronten/201706/04.pdf

意図は「金融庁では、行政の透明性の向上を図るとともに、金融庁の問題意識を適時に発信する観点を踏まえ、業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点を公表することとしました。」ということです。

要するに。

金融庁の問題意識を適時に発信する。
金融庁が提起した主な論点を公表する。

ということなので、金融事業者たる保険代理店はこの適時発信に注意を払い、その提起された論点を理解し、自社の経営にどう活かすかを考え、そして行動をおこしていくことが重要だということです。

今回の論点をかなりザックリバックリ要約すると。

・各保険会社は医療保険を中心とする第3分野を拡販戦略としているが、生産年齢人口が今後減少していく日本においては、中長期的には経営が成り立たなくなるんじゃないの。

・今はいいけど、事業費に占める固定費の割合が高いので、将来に渡って健全な経営を行うためには、今後の生命保険市場の在り方について今のうちからちゃんと検討しとかないと知らないよ。

・コスト構造や収益構造に係る分析に基づくモニタリングだけでなく、今後は生保会社の将来をどのように考えるかをもっともっと議論していくのでよろしくね。

から始まり、我々一般乗合代理店に関するところでは。

・募集手数料については、乗合代理店の販売量の多寡に応じて決まるところが多く、アフターフォローやサービスの質を的確に反映したものになっていない。顧客本位の「質」に対応した合理的なものであるべきなのでそういう手数料制度に変えた方がいいんじゃない。

・各保険会社が自分のところの保険商品を売って欲しいために手数料競争が過熱しすぎている傾向にある。本来インセンティブ報酬は「顧客本位の業務運営」を行い、顧客満足の対価をして支払われるべきものなので、それが具体的にどのようなものなのか(質)またどのくらいが適当なのか(量)をしっかり考えて、顧客にもきちんと説明ができる合理的なものであるようにしていただきたいんだよ。

という、かなりシビアな内容の論点で。これを読んで、どう理解してどう動くかが重要なのです。

これを常識的に読み解けば。

・本気で顧客本位の業務運営に取り組み、宣言をし、その宣言に基づいた行動をとること。それも早ければ早いほうがイイ(様子見よりチャレンジ)

・その内容は、丁寧な顧客対応やアフターフォローなどの役務やサービスの質を重要視したものであり、全社員に浸透され、それが個人の報酬制度にも反映されたものであるべきである。

・なぜなら保険会社も手数料の払い方を変えてくる可能性が高い。それは質を重要視した報酬制度であり、その量も変わる(下がる)可能性すらある。

・合理的な説明ができる報酬制度になった延長線上には、手数料開示がある可能性が高い。そうなった時にフィディシャリーデューティ(顧客本位の業務運営)が完結する。

という風になるのではないかと。

だとしたら、今からそのためのアクションを始めておく必要がありますよね。我々は歴史的大転換期の渦中にいることを忘れてはいけません。

今後も適時発信される論点を注視し、社内で共有しながら「顧客から選ばれるため」の在り方とやり方」を実践していきたいと思います。



posted by 堀井計 at 12:38| 京都 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 保険ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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